SCANDALと重なる4人の少女たち
── SCANDALと、4人の少女たちとの共通点のようなものは意識されましたか?
この作品自体、女の子たちの成長を描いていますよね。SCANDALさんも同じ学校にいて、バンドを組もうと1から勉強されたわけじゃないですか。
一方、アニメの4人もこういう事件がきっかけではあるものの、団結して行こうという風になっていった。
そういう意味で、ある意味アニメの4人がSCANDALさんの別人格というか、
別世界のSCANDALさんみたいなイメージはありましたね。
SCANDALさんのプロモーションを観てバンドをやろうとする所なんかも、
歴史が繰り返されるといった感じで面白いですし。
── 『スタンド・バイ・ミー』みたいな
子供の成長ドラマとして観られるという感覚でしょうか?
そうですね。でもバンドをやろうというのが発端なのに、子供の成長ドラマとして観られるという感覚でしょうか?
意外とバンドやっているシーンが少なくなってしまいました。
あと使っていた楽器もベニヤ板を貼り合わせたようなありあわせのものでしたから、
練習していたのは振り付けだけで音楽は別の所から流しているだけかもしれませんね(笑)。
なにせ人と人が一緒になって何かやるということがない世界ですから、
バンドなどは排除されているのかもしれませんし。
── 女の子たちのファッションのデザインについては?
主にSCANDALさんの衣装のイメージでファッションをデザインしています。要するに制服ですね。あとモニタという情報端末がキーになる未来の話なので、
今の女子高生が身につけていそうなものは排除する方向でデザインしています。
そのため、限られたデザインの中で個性を出すのに試行錯誤しました。
それで各キャラで微妙に着こなしが違う、今のデザインになりました。
少女たちと作品の魅力
── 各キャラクターの描きわけはどのように?
美緒は表情も豊かですし感情表現も豊かという、作品世界の時代では珍しいかもしれない娘ですよね。でも現代では普通の女の子という感じで、そういう意味では特に悩むこともなく典型的な女の子キャラとして描けました。
逆に歩未はすごく無表情で飾らない感じですので、表情もかなり限定しています。
ただ中性的な外見と、寡黙という特徴があるので描きやすかったですね。
麗猫はアクション的な部分で際立つように心がけました。
それとチャイナドレスであったりプロポーション的に大人なところがあるので、女性的な見映えも気にしたかな?
それとほかの3人とは違う世界で生きているというのは意識しました。
葉月は、一番難しかったかもしれないですね。
4人の中で一番特徴がなく、いいわゆるアニメの主役キャラとしては地味な存在でしたから。
だからこそ微妙な芝居というか、ニュアンスを描くのに気を使いました。
── そういった微妙な芝居で苦労された点といいますと?
単純に嬉しい、楽しい、哀しいではなく、起きたことに対して葉月ならどう捉えるか。そういう細かい気持ちの動きを、どう表現していけばいいのかは悩みました。
それから歩未も、3人でのやり取りが少しずつ楽しくなっているんだろうけど、絶対表情では見せない。
それで口とか眉のちょっとした角度、瞳自体の微妙な面積で表情のニュアンスを描くようにしました。
自分の中で思っていたものと、監督さんや演出さんの考えをすりあわせながら、
どこまで表現するのかというバランスが難しかったですね。
── ちなみに、一番感情移入しやすかったキャラクターといいますと?
意外と歩未なのかもしれないですね。ボクも率先して人とコミュニケーションを図りたい方ではないし、冷めているような部分がなきにしもあらずですから。
そういう意味で歩未は、百パーセントは無理だけど少しは理解できます。
むしろ個人的には、歩未って「意外と多くの人が共感できるキャラクターなんじゃないかな?」と思います。
── 最後にぜひ見てもらいたいところと言いますと?
最後の方に出てくるあるキャラの回想シーンは「その事件でそのキャラのニュアンスがどう変わったのか?」という雰囲気を出せればと思いました。
それとラストのアクションシーンに出てくる意外なキャラは見た方がどう思われるのか、ぜひお聞きしたいところです。


